同時多発テロから16年。
当時を思い出すと、寝ようと思った時に速報で映し出され映像は衝撃的で、崩壊のその瞬間まで見ていたのを覚えています。

あれから世界は大きな争乱に突入していったワケですが、本当に多くのことをこの時期になると考えます。
政治的な事はあえてここでは記しませんが、世界が平和になることはないんだろうとつくづく思います。

あの日から航空業界も大きく変化を遂げ、今では私自身、航空機の業界で働いています。

この業界に入ってから非常に多くの事故を航空安全講習を通じ学び、今では伝える立場として日々過ごしておりますが、この話題は数ある重たい航空安全講習の中でも、この事件は「どう解釈していいのか」と思ってしまいます。

宗教的なことや政治的なことではなく、我々は出来ることをしっかりしていたのだろうか?
部品や組立の工程で問題はなかったのか?
設計上本当にあの時あれで精一杯だったのか?

様々なディスカッションを行い、我社でなにができるのか?

確かにそれ程多くの意味はないかもしれません。
しかし、扱う部品一つ一つが命を預かっているという認識を管理する側も意識していかなくてはイケナイと強く思っています。

一つ一つの工程に意味があり、一つ一つの検査に意味がある。
そうした事をしっかり胸に刻みながら日々仕事をしていけたら、新しいこともできるのではないかと、青臭い考えをしています。

今日も空の安全は多くの事故、事件を得て成り立っております。
航空機業界最悪の事件(事故ではない)であったアメリカ同時多発テロ。

これが今後この記録が更新されないことを祈って。
せめて防げる事故や事件をなくしていくために。